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執筆者の写真三上 和美

アンサンブルアンフランセ立ち上げヒストリー秘話 第3回

更新日:5月10日

Bonjour !

前回からの続きで、アンサンブルアンフランセ立ち上げヒストリー秘話をご紹介いたします。

第1回第2回を読んでいない方は是非そちらをご覧になってから、この記事に進んでくださいね。

7、おごってばかりのエシャンジュ

さて、そんな具合にフランス語との格闘を続けていた私を見るに見かねてか、語学学校の日本人のお友達から、ある提案をもらいました。 「エシャンジュ(échange)するといいよ」

「エシャンジュ」とは簡単にいえば、お互いに興味のある言語を教え合うというシステムのこと。”なるほど、新しい切り口が見つかるかも知れない”と思った私は、すぐさま日本語を勉強したいフランス人とエシャンジュすることを決定。世界的に有名で健全と言われるエシャンジュサイトに「私はフランス人女性とエシャンジュを望みます。まじめな30代以上の方で、男性はお断りしています。」とアンノスを掲載したところ、1日30人以上のフランス人からメールが来ました。 そう言うと、選り取り見取りの選び放題に思えますが、その内訳は半分が男性で、もう半分は希望通りの女性ではありましたが、アニメ好きの人ばかり。私が探していたのは真剣に政治や時事問題についてお話しできる人だったので、最終的に約70名くらいの候補者から、目的にかなう2名のフランス人女性を選びました。

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そしていよいよ期待のエシャンジュがスタートです!

まず一人目は、日仏ハーフで現役の通訳者という、いかにも期待出来そうな方。しかし彼女はフランス語を教える講師ではないためフランス語の勉強には全くならず、さらに困ったことには、質問しても「フランス人はそういう使い方はしない、どうしてかはわからない」と、日本語で言われてしまい終了してしまうのです。

私のフランス語レベルが低すぎて、結局彼女がほとんど日本語を喋って終了するといった感じになってしまいました。

続いてお会いしたのは、可愛らしい大学院生。とっても可愛いのですがすごくお金に困っている子で、しかもいつも彼女のお腹は鳴っていました。

お腹が空いているのが可哀想で、エシャンジュの際には毎回ついついお茶やご飯を私が奢る流れになってしまい、「無料で習えるエシャンジェ」のハズが、毎回15~40ユーロの出費を伴うこととなってしまいました。

そして悪い事には、彼女が美味しそうにケーキを食べている姿を見ると、ついつい私も思わず同じものを注文してしまい、さらに勢いがついた時には夕飯もおごってしまうなど……結局通常レッスンよりも高くついてしまいましたね。

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そして何より困ったことは、やはり彼女もフランス語講師ではないために、文法説明が全く出来なかったこと。 そんなこんなで、結局エシャンジュが私にもたらしたものは私のフランス語の上達ではなく、彼女の日本語能力の向上と、そして新しいお友達でした。

それはそれで、良かったのかもしれませんが……

8、Suriya先生との出会い

そんな具合で、ひたすらに伸び悩みの道を孤独に進み続ける私に、ある時ひとつの転機が訪れました。 前に書きました暗黒のParisの語学学校時代に、落ちこぼれ仲間だったタイ人のお友達(「月謝は戻ってこなくてもいい、こんな惨めな思いをしてこの学校にいたくない」と言って学校を辞めたうちの一人です!)と6カ月ぶりに再会したところ、彼女のフランス語レベルが驚くほど上がっていたのです。フランス人と冗談まで言い合うほどに! 私なんて、まだフランス人との会話はOuiとNonだというのに、どういうことでしょう(涙)

あんなに落ちこぼれで、一緒に傷を舐め合った友人が急成長していたのですから驚きますし、当然、「どうして半年でこんなに話せるようになったのか」を聞きますよね? すると彼女から、思わぬ答えが返って来たのです。

「すごい先生と出会って、彼女に毎日2時間習っている。あなたも今の学校は辞めた方が話せるようになるよ」

と言うのです。

当然何のためらいもなく、彼女にその「すごい先生」を紹介してもらいました。

それが Suriya先生との初めての出会いでした。

最終回に続く。



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友人と南仏旅行に行ったときのもの 左が私です





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